「書類さえ揃っていれば安心」と思い込み、現地で予期せぬトラブルに直面するケースは後を絶ちません。首都圏の大手車検専門店メカニックは、現場の実情を次のように明かします。
「車検証を忘れる方は減りましたが、道具やパーツの不足で作業を中断せざるを得ないケースが毎週のように発生します。特に多いのが、盗難防止用ロックナットのソケットが見当たらないケースです。タイヤを外せなければブレーキパッドの残厚測定やドラム内部の点検ができず、その日のうちに保安基準適合証を発行できません」
SNSや相談掲示板でも、受検当日に発覚して慌てふためくドライバーの声が数多く見られます。現場で発覚しやすい3大盲点を検証します。
- ホイールロックナット アダプターの紛失・車載忘れ:社外ホイールを装着し、専用キー(ソケット)を自宅の工具箱に置いたまま来店する事例です。車内を探しても見つからない場合、作業中止となって後日再来店を余儀なくされ、最悪の場合は追加の工賃や予約キャンセル料が発生します。
- 発煙筒 有効期限 車検基準の不適合:助手席の足元に備え付けられている発煙筒には、日本産業規格(JIS)によって4年間の使用有効期限が定められています。期限が切れていても直ちに法律違反とはならないものの、火薬の劣化による着火不良リスクから、指定工場では検査をパスさせるために新品(約1,000円〜1,500円)への強制買い替えを提案されるのが通例です。近年は、期限切れの心配がない電池式のLED非常信号灯へ換装するユーザーが増加しています。
- 自賠責保険証明書 紛失の直前発覚:助手席前のグローブボックスに保管していたはずの書類入れから自賠責が見当たらないトラブルです。万が一の紛失時は、加入先の損害保険会社窓口で再交付手続きを行わなければならず、即日発行が難しい場合はその日のうちに車検を通す手段が断たれます。