長年にわたり、この地を訪れる人々を驚かせてきたのが、滑走路をまっすぐに突切る幹線道路の存在だ。航空機が接近すると遮断機が下り、赤信号が点灯して車や歩行者の通行が遮断される。滑走路を通過するジェット旅客機と、目と鼻の先で待機する自動車列。この前代未聞の光景は、国際的な評価においても「世界で最も過酷かつ危険なアプローチを伴う空港」として度々言及されてきた。
長年の課題であった交通渋滞の緩和と航空安全対策を両立させるため、ジブラルタル自治政府による大規模なインフラ整備が結実した。滑走路の下を潜る新たなトンネル道路が開通したことで、現在、一般車両の滑走路直接横断は解消されている。しかし、安全基準の変更を経た現在も、歩行者やイベント時の特別運用など、唯一無二の都市景観としてそのプレゼンスを発揮し続けている。