日本の大家族コンテンツは、かつてテレビ東京系やテレビ朝日系などの特番で人気を博した『痛快!ビッグダディ』の主役・林下清志氏に見られるような、予測不能な波乱万丈さと泥臭さを楽しむエンターテインメントだった。当時は「画面の向こう側の規格外な日常」を覗き見る受動的な消費スタイルが主流だったと言える。
その潮流をガラリと変えたのが、おうち料理研究家として絶大な支持を得た、みきママこと藤原美樹氏の台頭だ。安価な食材を豪華なごちそうに見せるアイデア料理や、ダイナミックなフライパン調理をブログで公開し、「真似できる節約エンタメ」という新しいジャンルを確立した。
現在読まれているブログ群は、そのノウハウをさらに研ぎ澄ませた進化形だ。もはや単なる貧乏自慢や面白おかしいドキュメンタリーではなく、誰もが直面する物価高に対する「再現性の高いソリューション」として消費されている。