京都の有名観光地周辺には数多の和食処が点在しますが、北野天満宮の大鳥居すぐ正面に位置するとようけ茶屋の行列は、修学旅行生から熟年夫婦、訪日外国人観光客まで幅広い層で埋め尽くされます。なぜこれほどまでに人を引きつけるのでしょうか。最大の要因は、「京都の高級豆腐料理=数千円〜1万円」という既存の観光相場を根底から覆すコストパフォーマンスにあります。
南禅寺周辺や祇園で湯豆腐会席を堪能しようとすれば、昼であっても4,000円から6,000円前後の出費を覚悟しなければなりません。一方、とようけ茶屋では、老舗豆腐工房から毎朝直送される最高鮮度の豆腐や油揚げを使った本格的な御膳が、1,000円台から2,000円台前半という破格の設定で味わえます。
歴史ある神社の門前という抜群の立地、1階の売店から漂う揚げたての香ばしさ、そして暖簾をくぐった先にある素朴な町屋空間が、観光客の「京都に来たら本物の豆腐を食べたい」という消費心理に完全に合致しているのです。