2019年夏、日本のメディア空間は一つの前代未聞の芸能スキャンダルによって占拠された。いわゆる「吉本興業闇営業問題」である。反社会的勢力が主催する特殊詐欺グループの忘年会やパーティーに、事務所を通さず金銭を受け取って出演していた事実が発覚。世間に計り知れないショックを与えた。
この騒動の中心にいたのが、お笑いコンビ・雨上がり決死隊の宮迫博之やロンドンブーツ1号2号の田村亮ら複数の人気芸人たちだった。当初、彼らは金銭の受領を否定していた。しかし、その後の調査で金銭の授受が事実と認められ、吉本興業は謹慎処分や契約解除といった重い判断を下さざるを得なくなった。事態の深刻さは、単なるタレントの個人的な軽率さにとどまらず、巨大芸能プロダクションの管理体制そのものへ刃を向けたのである。