国内最大の指定暴力団である六代目山口組。司忍(本名・篠田建市)組長体制のもとで徹底されてきたのは、組織の規律維持と取締り回避に向けた徹底したアンダーグラウンド化だ。かつてのような派手なアピールは禁忌とされ、極めて静かな組織運営が求められている。
この変化の背景にあるのが、全国で運用されている暴力団排除条例の存在である。銀行口座の開設拒否、不動産賃貸契約の排除、果てはスマホの契約に至るまで、組員であること自体の社会的リスクは極限まで高まった。このため、組員名簿に名を連ねずに活動する者や、過酷な上納金システムに耐えかねて脱退しながらも裏社会と繋がり続ける若手が増加している。
組織のトップに集まる上納金を確保するため、末端の構成員にかかるプレッシャーは凄まじい。日常の大部分は「いかに警察の監視をかわしながら、毎月の定額を上納するか」という苦心に費やされている。