お餅やキャラメルを食べた時にポロッと外れることが多い詰め物ですが、粘着性のある食べ物はあくまで「最後の引き金」に過ぎません。根本的な脱離の背景には、経年劣化や口内環境の変化が潜んでいます。
主な原因として以下の4点が挙げられます。
1. 接着用セメントの経年劣化と寿命
詰め物を固定している歯科用セメントは、毎日の唾液や咀嚼圧に晒され続けることで徐々に溶解・劣化します。一般的な素材別の耐用年数の目安は以下の通りです。
・コンポジットレジン(プラスチック):約3〜5年
・メタルインレー(銀歯):約5〜7年
・セラミック・ジルコニア:約10〜15年以上
2. 詰め物の下で進んでいた二次虫歯
セメントが溶けてできた微細な隙間からミュータンス菌が侵入し、内部で虫歯が広がると、歯と詰め物の適合が狂って脱落します。
3. 歯ぎしり・食いしばりによる過剰な負荷
就寝中の無意識な歯ぎしりや日中の食いしばりは、体重の数倍に匹敵する強い圧力を歯にかけます。これにより詰め物が歪んだり、歯が微小に変形して接着が剥がれます。
4. 噛み合わせの経年変化や歯自体のすり減り
加齢や周囲の歯の治療に伴い噛み合わせのバランスが変化すると、特定の歯に偏った力が集中するようになります。