英語の「ham」は本来、豚のもも肉を意味する単語です。世界の食文化において、豚のもも肉を塩漬けにして保存性を高めた加工食品がハムの原点とされています。現代の日本におけるハムとは、豚肉の塊肉(もも、ロース、肩など)に塩や調味料を浸透させ、ケーシング(包材)に詰めて成型・加熱、あるいは長期乾燥熟成させた豚肉加工品を指します。
精肉加工品の代表格である「ハム」「ベーコン」「ソーセージ」は、使われる部位と製造アプローチによって明確に区分されています。業界の標準的な分類基準は次の通りです。
1. ハム(塊肉・成型加熱または熟成):豚のもも肉やロース肉などの塊肉を塩漬けし、糸で巻いたりケーシングに詰めたりして形を整え、燻煙・スチーム加熱(または長期間の乾燥熟成)を行って仕上げます。
2. ベーコン(バラ肉・非成型):主に豚のバラ肉(三枚肉)を塩漬けし、ケーシングに詰めて成型することなく、そのまま燻煙・加熱処理を施します。脂身の割合が高く、加熱した際に溶け出す脂のコクと旨味が特徴です。
3. ソーセージ(挽肉・腸詰め):豚肉や牛肉などを細かくミンチ状に挽き、スパイスや調味料とともに練り合わせ、動物の腸や人工ケーシングに充填して加熱・乾燥させたものです。