爪の膨らみは肺がんの兆候?ばち状指の原因と見分け方・セルフチェック

爪の膨らみは肺がんの兆候?ばち状指の原因と見分け方・セルフチェック

爪の膨らみは肺がんの兆候?ばち状指の原因と見分け方・セルフチェックについて知っておくべき ポイントを厳選して解説いたします。

ばち状指が確認された場合、その約75〜80%は呼吸器疾患に起因し、次いで循環器疾患、消化器疾患が続くという臨床報告が呼吸器内科学会等の各種データで示されている。特に注目すべきは、自覚症状の乏しい肺がんの初期症状として指先の変形が先行して現れるケースだ。肺がんの中でも特に腺がんや大細胞がんにおいて、腫瘍組織自体がVEGFなどを産生することで急激にばち状指を形成することがある。

また、肺胞の壁が線維化して硬くなる間質性肺炎における爪の変形としても高頻度に認められる。息切れや乾いた咳(乾性咳嗽)が現れる前段階で爪の異常が起きる例も珍しくない。さらに、血中の酸素飽和度が低下して爪や唇が紫色に変色するチアノーゼを伴う爪の症状が重なる場合、先天性心疾患や肺動静脈瘻、重度の肺高血圧症といったばち状指から疑われる心疾患の兆候である危険性が跳ね上がる。

疑われる疾患区分代表的な原因疾患併発しやすい主な初期症状臨床的な危険度と受診優先度呼吸器系悪性腫瘍原発性肺がん(腺がん等)、胸膜中皮腫持続する咳、血痰、胸痛、体重減少、無症状【最優先】直ちに呼吸器内科での画像精査が必要慢性呼吸器疾患特発性肺線維症、間質性肺炎、気管支拡張症階段昇降時の息切れ、痰の絡まない空咳、易疲労感【高リスク】不可逆的な線維化進行前の早期治療が必須心血管・循環器疾患感染性心内膜炎、チアノーゼ性先天性心疾患微熱の持続、爪床や唇の紫変、動悸、浮腫【高リスク】心エコー検査および血液培養検査が推奨消化器・肝胆膵疾患肝硬変、クローン病、潰瘍性大腸炎黄疸、慢性下痢、腹痛、手掌紅斑、くも状血管腫【中〜高リスク】消化器専門医による総合血液・画像検査
高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。