結論から申し上げますと、パペットスンスンはセサミストリートの公式キャラクターでも、同作のスピンオフでもありません。米国の非営利教育団体「セサミワークショップ(Sesame Workshop)」が制作するセサミストリートとは一切の提携関係・資本関係が存在しない、日本国内で誕生した独立したオリジナルキャラクターです。
それにもかかわらず、「セサミストリートの仲間」と混同されるケースが後を絶ちません。その背景には、パペットスンスンが採用している人形劇の表現技法が、セサミストリートの生みの親であるジム・ヘンソン(Jim Henson)が確立した「マペット(Muppet)カルチャー」の正統な系譜を巧みに踏襲している点にあります。
マペットとは、「マリオネット(操り人形)」と「パペット(指人形・手袋人形)」を組み合わせた造語であり、布製の柔軟な口の開閉、感情豊かに動く手棒(アームロッド)、そしてカメラフレームを意識したパフォーマーの繊細な演技によって命を吹き込まれます。スンスンの滑らかな口の動きや瞬き、視線の配り方は、まさに世界最高峰のマペット劇が持つ職人技への深い敬意(オマージュ)を感じさせるクオリティに達しているため、視聴者が無意識に「海外の伝統的なマペット番組の出身」と錯覚してしまうのです。