サントリーは、創業者である鳥井信治郎氏を開祖とし、信治郎氏の次男で佐治家に養子入りした佐治敬三氏、そして長男系・次男系が複雑にたすき掛けを行いながら経営を継承してきた歴史を持ちます。日本の名門企業の中でも屈指の華麗な家系図を形成しています。
プライベートにおける佐治信忠氏には直系の子供(後継となる実子)がおらず、早くから「次世代のサントリーを誰が背負うのか」という後継者問題が取り沙汰されてきました。佐治氏が新浪剛史氏を社長に据えた背景には、グローバル展開を推進する期間を稼ぎつつ、次代の創業家ホープを育てる狙いがあったとされています。
現在、ポスト新浪として最有力視されているのが、創業者・鳥井信治郎氏の曾孫にあたる鳥井信宏(とりい のぶひろ)代表取締役副会長です。鳥井信宏氏はサントリー食品インターナショナルの社長などを歴任し、着実にグループ中枢での実績を積み重ねてきました。「信忠会長・新浪社長・信宏副会長」というトロイカ体制のもと、創業家の求心力とプロ経営者の推進力を融合させた独自のガバナンスが機能しています。