日本で親しまれている牡蠣には大きく分けて「真牡蠣(マガキ)」と「岩牡蠣(イワガキ)」の2種類が存在します。冬の風物詩として定着している真牡蠣に対して、岩牡蠣の旬の時期は5月から8月頃の初夏から夏です。
この時期の岩牡蠣が抜群に美味しい理由は、産卵サイクルにあります。真牡蠣は夏場に一気に産卵して身が痩せてしまいますが、岩牡蠣は数ヶ月かけてゆっくりと産卵するため、夏の間もたっぷりと栄養を蓄え、身がふっくらと肥え太った状態をキープできます。真牡蠣が養殖中心で1〜2年で出荷されるのに対し、岩牡蠣は天然物や長期養殖が多く、3年から5年もの歳月をかけてじっくり成長します。
岩牡蠣と真牡蠣の違いを味覚面で比較すると、真牡蠣がすっきりとした磯の香りと繊細な甘みを持つのに対し、岩牡蠣は圧倒的なボリューム感と「海のチーズ」と呼ばれるほどの重厚なコクとミルキーさが際立ちます。さらに、現代人に不足しがちな亜鉛をはじめとするミネラルやタウリン、グリコーゲンなどの栄養効果が豊富に含まれており、夏バテ予防の滋養強壮食材としても高く評価されています。