水族館の代名詞とも言えるのが、深海のアイドル「メンダコ」と、不気味な魅力を放つ「ダイオウグソクムシ」だ。特にデリケートなメンダコは、光や水圧、水質の微小な変化ですぐに衰弱してしまうため、長期飼育は世界的な難題とされてきた。
創設時から陣頭指揮を執る石垣幸二氏をはじめとする飼育クルーは、日夜トライ&エラーを繰り返してきた。水流の細かな調整や水温管理を徹底し、時に光を極限まで落とした暗黒の水槽で生体を守る。単に見世物として消費するのではなく、生物への敬意を最優先にする現場の執念が、数々の飼育記録の更新を支えている。