一般に「壁を登るアクティビティ」と一括りにされがちですが、専門用語の階層構造を理解するとその全体像が明確になります。まず、道具の力に頼らず自身の身体能力のみで岩や人工壁を登る行為全般をフリークライミングと呼びます。この大きな傘の中に、競技形態や登る環境に応じた複数のカテゴリーが存在しています。
日常会話で最も耳にするボルダリングは、フリークライミングの一種です。高さ4メートルから5メートル程度の人工壁(または巨石=ボルダー)を、命綱(ロープ)やハーネス(安全帯)を装着せず、床面に敷かれた専用マットの安全確保のみで登るスタイルを指します。一方、自然の岩場ではなく専用の人工壁を用いてルールを統一し、タイムや高度を競う競技全般の正式名称がスポーツクライミングです。
整理すると、「クライミング(大枠)」の中に「フリークライミング(登り方の分類)」があり、その現代的発展形として「スポーツクライミング(競技種別)」と「ボルダリング(手軽な単一スタイル)」が存在するという関係性になります。街中にある専用施設の大半は、道具が最も少なく気軽に挑戦できるボルダリングに特化したジムです。