会津若松の定食屋を語る上で、避けて通れない絶対的エースが「名物ソースカツ丼」です。一般的な卵とじカツ丼とは一線を画し、丼飯の上にシャキシャキの千切りキャベツを敷き詰め、特製ウスターソースをたっぷり潜らせた揚げたて巨大カツを豪快に載せるスタイルが確立されています。
ネット上の情報では「単なる大食いチャレンジ店ではないか」「大味なのではないか」といった疑問の声も見受けられます。しかし、地元民が足繁く通う名店の実態を掘り下げると、その評価が真っ向から覆ります。カツに使用される豚肉は厳選された国産ロースやヒレ肉を丁寧に下処理し、衣はソースを吸ってもサクサク感が持続する粗挽きパン粉を採用。継ぎ足し使われる秘伝タレは、野菜や果物の自然な甘みと酸味が幾重にも重なり合い、最後の一口まで箸を止めさせません。
市内にはおよそ100店舗以上のソースカツ丼提供店が存在しますが、地元住民が「県外の友人を連れていくならここ」と口を揃える店舗には明確な共通点があります。それは、圧倒的なビジュアルのインパクトを誇りながらも、米どころ会津が誇る炊きたて会津米の美味さと、脂のくどさを感じさせない職人の揚げ技術が高い次元で融合している点です。