ハイボールを飲んでいるのになぜ脂肪がつくのか。その真相は、人体の代謝システムとエンプティカロリーの誤解にあります。
アルコールは「エンプティカロリー」と呼ばれますが、これは「カロリーがゼロで太らない」という意味ではありません。タンパク質やビタミン、ミネラルといった体に必須の栄養素が空っぽ(エンプティ)であるにもかかわらず、1gあたり約7.1kcalという高カロリーを持つ毒性物質であることを意味します。
アルコールが体内に入ると、人体はそれを異物・毒素と認識し、肝臓で最優先してアセトアルデヒドから酢酸へと分解処理を行います。このとき、体内では極めて不利な現象が同時進行します。
- 脂質・糖質の代謝が完全停止:肝臓がアルコール分解にかかりきりになるため、通常行われるはずの脂肪燃焼プロセスが一時的にストップします。
- 食事の脂質がそのまま体脂肪へ直行:アルコール由来のエネルギーが優先的に消費される結果、一緒に食べたおつまみの脂質や糖質は燃焼されることなく、そのまま内臓脂肪や皮下脂肪として蓄積されます。
- 満腹中枢の麻痺と食欲増進:アルコールの作用で脳のブレーキ役である前頭葉の機能が低下し、食欲刺激ホルモン(グレリン)が分泌されることで、普段なら我慢できる揚げ物やシメの炭水化物を無意識に欲してしまいます。