糸井氏のキャリアは激動そのものだった。北海道日本ハムファイターズからオリックス・バファローズへの衝撃的なトレード、そして大型FA移籍で加入した阪神タイガースでの激しいプレッシャー。さらには日本代表「侍ジャパン」の一員として戦ったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)など、常に重圧のかかる最前線に身を置き続けた。
環境が激変するなかでも、常にブレない温かい家庭を提供し続けた妻の献身は計り知れない。徹底された栄養管理、コンディション調整への細やかな気配り。どんな移籍劇や打撃不振の時期であっても、家に戻れば「一人の人間」としてリラックスできる場所を作り上げたことが、彼のロングキャリアを支える原動力となった。