単身世帯や核家族化が進んだ現在のライフスタイルでは、丸ごと1玉(6〜8kg)を抱えて帰るのが難しく、スーパーの冷蔵棚に並ぶ1/4や1/8のカットスイカを手に取る機会が増えています。ネット上の消費者アンケートでも「カットスイカを買ったが、真ん中以外はスカスカで味がなかった」という不満の声が目立ちます。
しかし、断面が直接露出しているカットスイカは、実は外見から甘さを判定するのが最も容易な形態でもあります。押さえるべき選定基準は次の3点です。
第1に、果肉に散らばる「種の成熟度」です。カットスイカの美味しい選び方において、種の色は完熟度の直接的な指標になります。未熟なスイカの断面には白や半透明の種が多く見られますが、十分に甘みが乗った完熟果は、種が均一に真っ黒く艶やかに色づいています。種が黒く充実している切片を選ぶだけで、未熟玉を引くリスクはゼロになります。
第2に、果肉の繊維感とドリップの有無です。カットされてから時間が経過したスイカは、表面の細胞膜が破壊され、プラスチックトレーの底に赤みがかった果汁(ドリップ)が溜まります。ドリップが出ている個体は、果肉の水分と糖分が抜けて食感がフニャフニャになり、酸化が進んでいます。断面のエッジがシャープに立ち、果肉がみずみずしく盛り上がっているパックを選ぶのが鉄則です。
第3に、皮と果肉の境界線の明瞭さです。糖度が高いカットスイカは、赤い果肉から皮の白い部分への移行が極めて急激です。赤い部分と白い部分の境目が曖昧で、白っぽさが内側までグラデーションのように侵食しているものは、外側の糖度が極端に低く、可食部が少なくなってしまいます。