みかん栽培において多くの人が悩まされる現象が、1年おきに豊作と不作を繰り返す「隔年結果(かくねんけっか)」です。実がなりすぎる「表年(おもてどし)」の翌年は、樹の体力が尽きて全く実がならない「裏年(うらどし)」になってしまいます。みかんの隔年結果を防ぐ剪定のコツは、前年の実のつき具合に応じて剪定の強さを柔軟に変える点にあります。
温州みかんの剪定を扱うプロの解説動画を詳細に分析すると、熟練農家は樹を見るだけで表年か裏年かを瞬時に判断し、ハサミの入れ方を変えています。
前年が大豊作で今年が裏年(不作予想)になる樹は、葉や枝を減らしすぎないよう「ごく軽い間引き剪定」にとどめます。花芽が少ないため、貴重な花芽を切り落とさないよう注意し、新梢を育てて翌年の着果母枝を確保します。逆に今年が表年(豊作予想)になる樹は、花芽が過剰について樹勢が衰えるのを防ぐため、やや強めに間引いて着花数をあらかじめ抑制します。映像を見る際は、農家が「枝のどの位置にハサミを当てているか」「葉を何枚残しているか」という細部に注目することで、プロの感覚を忠実に再現できるようになります。