「豚バラ肉の旨味は捨てがたいが、過剰な脂質とカロリーはどうしても削りたい」というダイエッターに向けて、調理科学に基づいた脂抜きメソッドを公開します。
調理加熱による脂質減少率の検証実験データによると、豚バラの脂質を落とす茹で方を適切に行うことで、元の脂質量からおよそ15〜30%を物理的にカットすることが可能です。具体的には、100gあたり35gあった脂質を24〜28g前後まで圧縮し、摂取カロリーを約80〜100kcal削ぎ落とせます。
実践における手順とコツは次の3ステップに集約されます。
ステップ1:沸騰させない「80〜85℃」の微沸騰で茹でる
グラグラと煮え立つ熱湯で強火加熱すると、赤肉部分のタンパク質が急激に熱変性を起こして縮み、水分とともに肉の柔らかさが失われてパサパサになります。鍋に湯を沸かしたら弱火にし、フツフツと小さな気泡が底から上がる程度の温度(80〜85℃)を保ちながら肉を投入します。
ステップ2:薄切り肉は30〜45秒、ブロック肉は30〜40分の加熱
薄切りの場合は、赤みが消える程度の短時間(30〜45秒)で引き上げます。角煮などに使うブロック肉の場合は、ネギの青い部分や生姜を加え、弱火で30〜40分ほどじっくり下茹でします。この工程で余分な脂が融点に達して湯の中に溶け出していきます。
ステップ3:冷水で締めた後、湯面の脂を除去する徹底管理
茹で上がった肉を冷水にさらして表面に浮いた余分な脂を洗い流します。また、煮込み料理の場合は一度粗熱を取って冷蔵庫に入れ、白く冷え固まった表面のラード(脂の層)をスプーンで完全にすくい取ってから再調理することで、脂質カット率は極限まで高まります。
ただし、注意すべきトレードオフが存在します。長時間湯の中で加熱しすぎると、水溶性であるビタミンB1まで湯に溶け出してしまいます。ビタミンB1を余さず補給したい場合は、下茹でして脂を捨てた後に具沢山のスープとして仕立てるか、網焼きグリルで脂を下に落としながら直火調理する手法が有効です。