文京区千駄木の路地裏、階段を下りた先にある重厚な扉を開くと、そこにはわずか十数席ほどの親密な空間が広がっています。千駄木 即興演奏 ライブバーの代名詞として名を馳せる「bar isshee」は、店主のイッシー(isshee)氏が自らの美学と哲学を注ぎ込んで創り上げたリスニング&パフォーマンススペースです。
一般的なライブハウスのように大掛かりなステージと客席を物理的に分断するのではなく、演奏者と観客が同じ床面、わずか数十センチの距離で対峙します。インプロ アバンギャルド音楽やエレクトロニクス、アコースティック楽器の微細な擦過音から爆音ノイズまで、空気の振動が一切の誇張なく耳に届く設計となっており、この生々しい臨場感こそが国内外の熱心な音楽ファンを虜にしている最大の理由です。
「商業ベースの定型化されたエンターテインメントではなく、その瞬間にしか生まれない音の衝突を純粋に楽しむ場を作りたい」という店主の信念のもと、ブッキングされるアーティストは一貫して独自の表現を追求する表現者ばかり。海外からの来日アーティストが「東京でどうしても演奏したい場所」として指名することも珍しくありません。