ネット上に存在する「創価学会芸能人一覧」を精査すると、驚くほど事実に基づかない名前が含まれている実態が浮かび上がります。根拠のない情報がなぜこれほど強固に信じ込まれてしまうのか、そこには情報伝播の構造的な歪みが存在します。
第一の要因は、学会の象徴とされる「赤・黄・青の三色カラー」への過剰反応です。タレントが身につけている衣装や私服、宣材写真の背景、あるいは持ち物の配色にこの3色が含まれているだけで、「学会員であることの隠れアピールではないか」と結びつける言説がSNS上で頻繁に発生します。しかし、原色を組み合わせたカラーリングはデザイン業界で極めて一般的な配色であり、これらを信仰の証拠とみなすのは明らかな認知バイアスです。
第二の要因は、聖教新聞登場芸能人に関する定義の混同です。聖教新聞には、会員が信仰体験を涙ながらに語る「信仰体験欄」だけでなく、一般の文化人や映画監督、作家、人気タレントが最新の映画・舞台・書籍について語る「文化欄・インタビュー欄」が日常的に存在します。過去には他宗派の高僧やキリスト教関係者、学会と無関係な世界的アーティストも紙面に登場しています。しかし、ネット上では「聖教新聞に載った=学会員」という短絡的なラベリングがなされ、誤った情報が拡散されるケースが後を絶ちません。
第三の要因として、大物タレントとの共演歴による連想が挙げられます。芸術部幹部として知られるタレントがMCを務める冠番組にレギュラー出演していたり、舞台で頻繁に共演していたりする若手俳優や芸人が、「共演が多いのは同信だから優遇されているに違いない」と憶測されるパターンです。芸能事務所間の関係や制作サイドのキャスティング意図を無視し、宗教的コネクションのみで仕事を説明しようとする極端な陰謀論的見方が、誤情報の拡散を後押ししています。