東京・渋谷や六本木に集中していた起業の熱量は、確実に地方都市へと拡散している。福岡、仙台、京都、つくば——。それぞれの地域が抱える大学研究室や基幹産業と連携し、独自のアクセラレーションプログラムを打ち出す動きが本格化した。
背景にあるのは、地方自治体が主導する高額な実証実験ファンドと、地域金融機関の意識改革だ。かつては担保主義を崩さなかった地方銀行が、今やVCと共同でファンドを設立し、自社の取引先である地場企業とのビジネスマッチングを積極的にあっせんする。技術の種を持つ地方のスタートアップにとって、こうした直接的な営業ルートの開拓こそが最大の糧となっている。