仙台を語る上で絶対に外せないのが、地元在住のベストセラー作家・伊坂幸太郎原作の映画化作品群だ。中でも、堺雅人が無実の罪を着せられた主人公を熱演した『ゴールデンスランバー』は、定禅寺通りの新緑や地下雨水幹線など、仙台の市街地をフルに活用したスピード感あふれる逃走劇として語り継がれている。当時のロケ撮影では、市内の主要道路を完全封鎖しての大規模なカーチェイスが敢行され、市民ボランティアのエキストラたちが現場の熱気をリアルに作り上げた。
また、仙台の街並みが抱く独特の叙情性と切なさを鮮烈に焼き付けた『重力ピエロ』も、ファンにとっては特別な一作だ。仙台市内の落書き消しボランティアの日常と、家族の絆に隠された謎が交錯するこのスリリングなミステリー映画は、仙台港や住宅街の日常の風景をドラマチックな舞台装置へと変貌させた。作品に登場したカフェや公園は、今なお全国からファンが訪れる聖地巡礼の定番スポットとして親しまれている。