Q1:磁石を当てれば真鍮と砲金を見分けることはできますか?
A1:磁石だけでは両者を判別することは不可能です。真鍮(銅+亜鉛)も砲金(銅+錫+亜鉛+鉛)もどちらも非鉄金属であり、基本的に磁石には反応しません(反磁性・常磁性)。ただし、内部に鉄製のボルトや弁棒が残っている場合は磁石が吸い付くため、「付物(鉄の不純物)が混入していないか」を調べるスクリーニングには極めて有効です。
Q2:緑色のサビ(緑青)が出ているバルブは、すべて砲金と考えてよいでしょうか?
A2:緑青が出ているからといって砲金とは断定できません。緑青は銅が空気中の水分や二酸化炭素と反応して生じる塩基性炭酸銅であり、銅を約60%含む真鍮でも長期間放置されれば等しく緑色にサビます。判別のためには、ワイヤーブラシやヤスリで表面の緑青層を削り落とし、露出した素地の色がレモン色(真鍮)か赤褐色(砲金)かを確認してください。
Q3:なぜ砲金には鉛(Pb)が混ぜられているのですか?
A3:砲金のJIS規格(CAC406等)に鉛が数パーセント添加されている主な理由は、「耐圧密着性(巣穴の防止)」と「被削性・自己潤滑性」の向上にあります。鋳造時に鉛が組織の微細な隙間を埋めることで水圧や油圧による漏れを防ぎ、さらに配管ネジの切削加工を容易にする潤滑剤の役割を果たします。なお、近年の飲料水配管向けには鉛の溶出を防止した「鉛フリー青銅(ビスマスやセレンを代替添加した規格)」の採用も広がっています。