「恣意的」の意味とは?作為的との違いや誤用を防ぐ使い方を徹底解説

「恣意的」の意味とは?作為的との違いや誤用を防ぐ使い方を徹底解説

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「恣意」という単語を調べる際、必ずと言っていいほど登場するのが言語学者フェルディナン・ド・ソシュールが提唱した「言語記号の恣意性」という学術用語です。ここでの「恣意」には、日常会話で使われる「身勝手」という悪意のニュアンスは一切ありません。

言語学における「恣意性」とは、「言葉の音(シニフィアン)と、それが指し示す意味・事物(シニフィエ)の間には、必然的な結びつきがない」という事実を指します。

たとえば、あの四足歩行で吠える動物を、日本語では「イヌ」、英語では「dog」、フランス語では「chien」と呼びます。もし「イヌ」という音と実際の動物の間に絶対的な必然性があるなら、世界中で同じ音で呼ばれなければなりません。必然性がないからこそ言語ごとにバラバラである、という事実を説明するために「恣意的」という表現が使われているのです。

日常の批判的な「恣意的」と、言語学の学術的な「恣意性」は文脈が完全に異なるため、混同しないよう注意が必要です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。