夕森渓谷の象徴とも言える存在が、岐阜県の名水50選にも選定されている「竜神の滝」です。落差およそ12メートルの断崖から轟音とともに落ちる清流は、滝壺でえも言われぬ神秘的なコバルトブルーとエメラルドグリーンの中間色を湛えます。この独特の色彩は、極めて高い水の透明度と、岩盤を構成する鉱物、そして木漏れ日の入射角が絶妙に作用して生まれる自然の奇跡です。滝にかかる赤い木造橋(竜神橋)から見下ろす景観は、四季折々でまったく異なる表情を見せます。
特に秋の美しさは圧巻を極めます。夕森渓谷一帯には約1万5000本ものもみじが自生・植樹されており、例年10月下旬から色づき始め、紅葉の見頃は11月上旬から11月中旬を迎えます。谷全体が燃え立つような朱色と黄色に染まり、エメラルドグリーンの清流との強烈なコントラストを描き出します。毎年恒例となっている「夕森もみじまつり」では、地元特産品の販売やウォーキングイベントが開催され、県内外から押し寄せる多くの観光客で賑わいを見せます。
2026年の現地観測においても、渓谷沿いの遊歩道や展望デッキは良好に維持管理されており、散策環境の快適さが保たれています。ただし、自然環境を保護するため、滝周辺でのドローン飛行制限やゴミの持ち帰りルールが厳格化されている点には留意が必要です。