ギネス世界記録において、「最も背の高い犬(Tallest dog living / ever)」と「最も重い犬(Heaviest dog ever)」はそれぞれ異なる犬種によって打ち立てられています。その数値は、一般的な愛犬家の想像を遥かに絶するものです。
歴代で最も体高が高かった犬として公認されているのは、アメリカ・ミシガン州で暮らしていたグレート・デーンの「ゼウス(Zeus)」です。2011年に測定された公式記録は体高111.8cm(足元から肩の甲骨までの高さ)。彼が後足で立ち上がると2.2メートル超に達し、一般的な成人男性の身長を軽々と見下ろすほどの偉容を誇りました。当時の特番インタビューで飼い主が「散歩に出るたびに『それは犬ですか、それとも馬ですか?』と尋ねられた」と語ったエピソードは、その規格外の大きさを象徴しています。
一方、公式に認定された歴代最重量の記録保持者は、イギリスのイングリッシュ・マスティフである「ゾルバ(Aicama Zorba of La-Susa)」です。1989年に記録されたその体重は155.6kg、鼻先から尾の先までの全長は2.5メートルを超えていました。これは小柄な成人の成人男性2人分以上に匹敵する質量です。
なお、近年のギネスワールドレコーズ社は、過度な給餌による動物虐待を防ぐ観点から「最重量」カテゴリーの新規認定を取りやめており、健康的な骨格に基づく「体高」の記録更新のみを公式審査の対象としています。現在のギネス認定犬の動向においても、犬のウェルフェア(動物福祉)を最優先とする姿勢が徹底されています。