地球と太陽の距離は約1億4960万Km!夏より冬が近い決定的な理由

地球と太陽の距離は約1億4960万Km!夏より冬が近い決定的な理由

地球と太陽の距離は約1億4960万Km!夏より冬が近い決定的な理由にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

地球と太陽の距離は約1億4960万kmですが、実は夏より冬の方が近いことをご存知ですか?一体なぜ距離が変わるのか、光の速さで何分かかるのかなど知っておくべき決定的な理由も網羅して検証すると、そこには17世紀の天文学者ヨハネス・ケプラーが発見した「惑星運動の法則」と、地球固有の「姿勢」が深く関わっています。

多くの人が「夏は太陽に近づくから暑くなり、冬は太陽から離れるから寒くなる」と直感的に思い込みがちです。しかし、天文学の観測事実はその真逆を示しています。地球が太陽の周りを1年かけて1周する公転軌道は、完全な真円ではなくわずかに潰れた「楕円(だえん)形」をしており、太陽はその楕円の中心ではなく、少しズレた「焦点」のひとつに位置しています。

この楕円軌道を回っていることが、年間を通じて地球と太陽の距離が変わる理由です。軌道上で太陽に最も近づくポイントを近日点(きんじつてん)、最も遠ざかるポイントを遠日点(えんじつてん)と呼びます。

  • 近日点(最も近い時期):毎年1月上旬(1月3日〜4日頃)に通過。この時の距離は約1億4710万km(約0.983天文単位)となり、光の到達時間は約8分11秒に短縮されます。
  • 遠日点(最も遠い時期):毎年7月上旬(7月4日〜6日頃)に通過。この時の距離は約1億5210万km(約1.017天文単位)となり、光の到達時間は約8分27秒まで延びます。

なんと、日本の真冬である1月上旬と、猛暑が始まる7月上旬とでは、太陽までの距離に約500万km(地球の直径の約390個分)もの差があり、冬の方が圧倒的に太陽へ近づいているのです。実際に1月の太陽を天体望遠鏡で撮影すると、7月の太陽よりも見かけの直径が約3.4%大きく写ることが確認されています。

では、なぜ太陽に500万kmも近づいている冬の方が寒く、遠ざかっている夏の方がこれほど暑いのでしょうか。その決定的な理由は、公転軌道に対して地球の自転軸(地軸)が約23.4度傾いていることにあります。

地球の気温を左右する最大の要因は、1億5000万kmというベース距離に対する3%程度の距離変動ではなく、「太陽光が地面に当たる角度(南中高度)」と「昼の長さ(日照時間)」の2つです。日本が位置する北半球では、7月頃に地軸の北側が太陽の方向へお辞儀をするように傾きます。すると、太陽の光が高い角度から地面に対してほぼ垂直に照りつけるため、一定面積あたりが受け取る熱エネルギーの密度が劇的に高まります。さらに昼の時間が長くなることで地面や大気が温め続けられ、厳しい暑さとなります。

反対に1月頃は、北半球が太陽とは逆方向へ傾くため、太陽の位置が低く、光が斜めから浅い角度で差し込むようになります。懐中電灯を床に真上から照らすと狭く強く光りますが、斜めから照らすと光が広い面積に分散して薄暗くなるのと同じ原理です。太陽に500万km近づいたことによる熱量の増加(約7%増)よりも、光が斜めに当たって分散し、さらに昼の時間が短くなることによる熱量の減少効果の方が圧倒的に大きいため、冬は寒くなるのです。なお、南半球(オーストラリアなど)では1月が夏で太陽にも近い状態となるため、理論上は北半球の夏よりも強い日射を受けることになりますが、南半球は広大な海が多く熱を吸収・緩和するため、極端な気温差にはなりにくいという地球物理学的なバランスも働いています。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。