怪優や鋭利な批評家としてのパブリックイメージの一方で、プライベートにおけるマキタスポーツは「4人の子を持つ実直な父親」という顔を持っています。
若手時代を支え続けた一般女性の妻との間に、長女、次女、そして双子の男児という4人の子どもに恵まれています。ブレイク前、収入が不安定だった時期には、主夫として家事や育児に奔走した経験を持ち、エッセイ集『ヤング・パパ・ブルース』では、育児の過酷さと愛おしさ、一家の大黒柱としての重圧を赤裸々に綴っています。
テレビ番組やインタビューで時折語られる家族のエピソードには、虚飾がありません。昭和的な家父長制の威厳を振りかざすのではなく、妻に対する深い感謝と対等なパートナーシップを保ちながら、思春期を迎える子どもたちと真摯に向き合う姿が描かれています。
「家族という最小単位の社会」で日常の泥臭い摩擦や愛情を体感し続けている生活者としての実感値が、彼の書くエッセイの説得力を補強し、演じる役柄の「生活感の厚み」へと直結しています。