なぜ人間は、音の類似性を使ったくだらないダジャレに、これほど心を揺さぶられるのか。脳科学のアプローチからも興味深い事実が明らかになっている。人間の脳は、文脈から次にくる言葉を無意識に予測して処理している。ところがダジャレは、音の一致を利用してその予想を鮮やかに裏切ってくる。
「予期せぬ意味の跳躍」を認知した瞬間、脳の側頭葉と前頭葉が激しく活性化し、快楽物質であるドパミンが分泌されるという。つまり、一見くだらないように思える言葉のダジャレであっても、脳にとっては高度な暗号解読ゲームを解いた瞬間の「アハ体験」に近い快感をもたらしているのだ。くだらなければくだらないほど、脳が拍子抜けして緊張を解くスイッチが入る。