永田町で長年平行線をたどってきた法改正の議論が、ここへ来て急速な高まりを見せている。少子高齢化とキャリアの多様化が進むなか、改姓に伴う手続きの煩雑さやビジネス上の不利益を訴える声は過去最高に達した。旧姓使用の拡大だけでは解決できない銀行口座やパスポート、特許権などの実務的壁が、働く世代の切実な課題として立ち塞がっているからだ。
世論調査の数値も明確な変化を示している。かつては賛否が拮抗していた世代間でも、個人の選択肢を広げる姿勢への支持が定着。伝統的な家族観を重視する立場からの慎重論と、個人の尊厳や国際基準を重視する改革論が、いままさに正面からぶつかり合っている。