かかと水虫を疑った際、市販の水虫薬に手を伸ばす前に必ず行うべきステップが、皮膚科の顕微鏡検査と確定診断です。足の皮むけや角化を起こす皮膚疾患には、白癬以外にも「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」「汗疱(異汗性湿疹)」「接触皮膚炎」「尋常性乾癬」「角化型アトピー」など、見た目が極めて酷似した疾患が多数存在します。
皮膚科で行われる「KOH直接鏡検法」は、患部の角質をピンセットやメスでわずかに削り取り、水酸化カリウム(KOH)溶液で角質を溶解した上で、顕微鏡を用いて白癬菌の菌糸や分生子を直接観察する検査です。所要時間はわずか5〜10分程度で、保険適用内の低コスト(数百円〜千円程度)で実施可能であり、痛みも一切伴いません。
自己判断で市販の抗真菌薬を数日間塗ってしまうと、角質表面の菌が一時的に減少し、顕微鏡検査を行っても菌が検出されない「偽陰性」となって正しい診断が下せなくなるリスクがあります。受診を検討している場合は、最低でも検査の1週間前からは一切の市販水虫薬の使用を中止し、患部をありのままの状態で医師に見せることが鉄則です。