今さら聞けない「にじさんじ」の正体|ホロライブとの違いと熱狂の構造

今さら聞けない「にじさんじ」の正体|ホロライブとの違いと熱狂の構造

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にじさんじの正体を理解する上で、まず押さえるべきは「従来のVTuber像を根本から覆したイノベーション」です。2016年末に登場したキズナアイをはじめとする最初期のバーチャルYouTuberは、数千万円規模の高価な光学式モーションキャプチャ設備を用い、スタジオで事前に収録した動画を綿密に編集して投稿するスタイルが標準でした。

この常識を2018年2月に打ち破ったのが、当時弱冠21歳だった田角陸氏が創業したANYCOLOR株式会社(旧社名:いちから株式会社)です。同社が開発したiOSアプリは、iPhoneのインカメラで演者(キャスト)の表情筋や顔の向きをリアルタイム認識し、2Dイラストを滑らかに動かす技術を搭載していました。大がかりな撮影機材を必要とせず、「スマートフォン1台と自宅の自室から何時間でも生配信ができる」というバーチャルライバーの仕組みを創出したことこそが、爆発的普及の技術的ブレイクスルーです。

同社の成長スピードは日本のスタートアップ史でも類を見ません。公式決算資料によると、2022年6月に東証グロース市場へ新規上場を果たし、わずか1年足らずで東証プライム市場への区分変更を達成。売上高営業利益率は40%を超える異例の高収益体制を維持しています。単にキャラクターをプロデュースするだけでなく、ライブコマース(グッズ販売)、ファンクラブ運営、楽曲配信、イベント興行までを一気通貫で内製化するプラットフォームビジネスこそが、にじさんじ運営会社概要の骨格となっています。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。