そして記憶に新しい2024年、NHK大河ドラマ『光る君へ』での紫式部(まひろ)役。1年間にわたり一人の女性の生涯を演じきるという大役は、彼女のキャリアにおいて一つの到達点となった。
平安時代の複雑な人間関係と、文字を通じて自己を表現していく静かな情熱。かつて『蛇にピアス』で痛みに叫んでいた少女が、千年の時を超える文学を紡ぐ女性を演じる。このコントラストこそが、彼女の歩んできた道のりの豊かさを物語っている。言葉に頼らず、目線の揺らぎだけで感情を伝える技術は、長年のキャリアの中で研ぎ澄まされたものだ。