試合の流れを決定づけたのは、後半32分の電光石火のカウンターだった。相手のパスミスを見逃さず、瞬時に縦へと展開するスピード感。これこそが現在の福岡の真骨頂だ。ボールを保持される時間は長くとも、ゴール前の危険エリアには絶対に侵入させない。ブロックを敷いて耐え忍び、一瞬の隙を突いて仕留める。この美学とも言える戦い方に、スタジアム全体が酔いしれた。
「耐える時間は長かったが、プラン通りだった」。試合後の監督の言葉には、確固たる自信が満ちていた。ポゼッション率だけでは測れないサッカーの面白さが、ここには凝縮されている。