最低地上高を検討する際、ネット上で散見される誤った認識について、工学的根拠をもとに補正します。
誤解1:「4WDなら車高が低くても雪道は大丈夫」という幻想
どれほど精緻な電子制御トルクスプリット4WDを積んでいても、タイヤが路面から浮いてしまえばトルクは伝達できません。腹下が圧雪に乗り上げて4輪の接地荷重が抜けた瞬間、車は完全に無力化します。走破性を担保する土台はあくまで車高(クリアランス)であり、4WD機構はそのポテンシャルを引き出すための推進力に過ぎません。
誤解2:「最低地上高が高い車=全高が高くて立体駐車場に入らない」
都市部で懸念されるのが「全高1,550mm制限」のある一般的なタワーパーキング問題です。多くの本格SUVは全高1,650〜1,800mmを超えますが、スバルのクロストレック(一部仕様)のように、最低地上高200mmを確保しながら全高を1,550mm〜1,575mm前後に抑えたパッケージングの車種も存在します。車高が高いことと全高の高さは必ずしもイコールではありません。