大分県別府市が2026年に注目される理由と真相|温泉・移住のリアル

大分県別府市が2026年に注目される理由と真相|温泉・移住のリアル

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「温泉入り放題の街でスローライフを送りたい」と、別府市への移住を検討する都市部住民が急増しています。市側も「別府市空き家バンク」の運営や、移住者向けの改修補助金(最大数十万円〜100万円規模の助成制度)など手厚い誘致策を展開してきました。しかし、憧れだけで移住を決断した人々が直面する「想定外のギャップ」も少なくありません。

温泉付き住宅に潜むランニングコストと温泉権の罠

最も大きな誤解が、「自宅に温泉が引かれていればタダ同然で毎日入れる」という幻想です。

別府の温泉付き物件には、多くの場合「温泉受湯権利(温泉権)」が設定されています。この権利の取得・名義変更には数十万円から百万円単位の初期費用がかかるケースがあり、さらに毎月数千円から1万円以上の「受湯料(温泉維持管理費)」が継続して発生します。さらに、高濃度の硫黄泉や塩化物泉は、給湯器、配管、水道の蛇口、果ては家電製品の基盤すら腐食させます。エアコンや給湯ボイラーが一般的な寿命(10〜15年)を待たず、数年で故障・交換を余儀なくされるケースは日常茶飯事です。「温泉があるから光熱費が浮く」どころか、維持修繕費で家計が圧迫される現実は知っておくべき盲点と言えます。

坂の多さと公共交通の制約

別府市は鶴見岳や扇山の山麓から別府湾に向かって急激に傾斜する扇状地に形成されています。地図上の直線距離は短く見えても、実際の道路はすり鉢状の激しい坂道ばかりです。「自転車でエコに移動しよう」と考えて移住したものの、電動アシスト自転車ですら登坂が困難で、結局は自家用車を買い直す羽目になったという声が後を絶ちません。バス路線は主要幹線こそ充実しているものの、山の手の住宅街では車なしの自立生活は極めて困難です。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。