都の中心部と少し足を伸ばした南山城エリアにも、外せない歴史的遺産が存在します。
東山区に鎮座する祇園八坂神社の見どころと評判を現地で取材すると、昼間の活気もさることながら、日没後に境内を彩る無数の提灯が幻想的な雰囲気を醸し出しています。厄除けや縁結び、美の神を祀る美御前社(うつくしごぜんしゃ)など見どころが多く、四条通の突き当たりに堂々と佇む西楼門は古都のシンボルです。何より24時間参拝可能であるため、夕食後の静かな散歩コースとして高い評価を集めています。
一方、京都市内からJRみやこ路快速で約17分の宇治に位置するのが世界遺産・平等院です。宇治平等院鳳凰堂の歴史と経緯を紐解くと、平安時代後期の永承7年(1052年)、関白・藤原頼通によって開創されました。当時の貴族社会を覆っていた「末法思想」を背景に、この世に極楽浄土を具現化しようとした建築群は、10円硬貨の意匠としても広く知られます。阿字池の中島に浮かぶ鳳凰堂の姿は、左右対称の優美な翼廊を備え、京都市内の寺院とは一線を画す王朝文化の気品を今に伝えています。