1972年9月14日生まれの中村獅童は、50代を迎えた今もなお衰えぬバイタリティで第一線を疾走しています。祖父は昭和の名女方・三世中村時蔵、父は元歌舞伎役者の小川三喜雄(初代中村獅童)という名門・萬屋の血統を持ちながら、父が若くして役者を引退していたため、獅童自身は名門の後ろ盾がない「門閥外」に近い過酷な環境からスタートを切りました。
幼少期に二代目中村獅童を名乗って初舞台を踏むも、歌舞伎座での役がつかない下積み時代が長く続きました。転機となったのは2002年の映画『ピンポン』への出演です。スキンヘッドのドラゴン役で見せた圧倒的な怪演が映画賞を総なめにし、一躍全国区のスターへと躍進。その勢いを歌舞伎の世界へ持ち帰り、自らの力で本興行の主役を張る役者へと上り詰めました。