かつて24時間営業の代名詞だったファミリーレストラン業界は、真っ先にビジネスモデルの転換へと舵を切りました。その先陣を切ったのが、「ガスト」や「ジョナサン」を展開するすかいらーくホールディングスです。
同社は段階的に深夜営業の見直しを進め、グループ全店規模で原則24時間営業を撤退させました。現在、大手ファミレス各社の閉店時間は23時〜24時前後が標準となっており、深夜帯に営業している店舗はごく一部の特殊立地を除いてほぼ存在しません。
この深夜営業撤退は、業界に大きな好循環をもたらしました。営業時間を短縮したことで夜勤シフトの負担が解消され、従業員の離職率が劇的に低下。採用コストの抑制と店舗オペレーションの品質向上に直結しました。さらに、ピーク時間帯であるランチやディナーに人員を集中配置できるようになり、顧客満足度と営業利益率の両面で顕著な改善を達成しています。ファミレスにとって「脱・24時間」は、守りの縮小ではなく経営基盤を強靭化するための戦略的選択だったといえます。