「うん間違いないっ!」を語る上で欠かせないのが、全国で数々のユニークなベーカリーをヒットさせてきたプロデューサー・岸本拓也氏の存在です。派手なジャケットと独創的なネーミングセンスでメディアを席巻した同氏ですが、その根底にあるのは極めて緻密なマーケティング計算でした。
黄色の背景に力強いフォントで描かれた看板は、SNS時代における「視覚的フック」として抜群の拡散力を発揮しました。「誰かに教えたくなる」「手土産として渡したときに会話が生まれる」という情緒的価値を設計したことが、オープン初期の爆発的な認知度獲得に直結したのです。
奇抜な店名ばかりが注目されがちですが、岸本氏の真骨頂は徹底した素材選びと現場オペレーションの標準化にあります。話題性で新規客を呼び込み、確かな食味でリピーターを獲得するという二段構えの戦略こそが、激動のパン業界で生き残る原動力となっています。