ドラッグストアで手に入るパッケージには、堂々と「第2類医薬品」の文字が踊る。有効成分の濃度を見れば、処方薬と同じ「0.3%」。ならば、病院で処方されるものと市販品は完全に同一のものなのだろうか。答えは「イエス」であり、同時に「ノー」でもある。主成分の含有量が同等であることは事実だが、医薬品の真価はそれ単体で決まるほど単純ではない。
基剤と呼ばれる油分や界面活性剤、安定剤の配合比率こそが、皮膚科治療における臨床効果を大きく左右する。患部に留まり続ける保護膜としての機能や、角層深部へ成分を送り届けるデリバリー設計において、長年医療用として改良されてきた処方薬には独自の蓄積がある。一方で市販品は、べたつきを抑えてメイク前に使いやすく調整されているものが多く、日常生活での利便性を極限まで追求している。つまり、何を治療し、何をケアしたいかという目的次第で、両者の価値は全く異なってくるのだ。