とっぴんぱらりのぷの意味と由来|秋田の昔話結び言葉を徹底解剖

とっぴんぱらりのぷの意味と由来|秋田の昔話結び言葉を徹底解剖

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インターネット上の質問サイトやSNSでは、末尾の「ぷ」について「あれはオナラの音なのではないか?」「子供を笑わせるための下ネタ発祥では?」といった珍説が頻繁に語られます。果たしてこの説に根拠はあるのでしょうか。

民俗学の一次採集記録を検証すると、「ぷ」を直接的に屁の擬音と断定する学術的証拠は存在しません。しかし、民間伝承の現場において「笑いと脱力」を生み出す仕掛けとして意図的に親しまれてきた側面は事実です。

古来、昔話には人食い鬼や山姥、死や飢餓といった重苦しいテーマが数多く含まれていました。語り部がシリアスに語り終えたあと、最後に「ぷ」と破裂音を鳴らすことで、張り詰めた子供たちの緊張感を一気に解きほぐす「笑いのスイッチ」として機能していたのです。

「緊張と緩和」という落語や喜劇の根本原理が、名もなき村の語り部たちの知恵によって民話の結びに組み込まれていたわけです。ネット上で囁かれる「オナラ説」は学術的な語源ではないものの、「最後に気の抜けた音を立てて笑わせる」という受容の実態としては、民俗的な心理とあながち的外れでもない点が興味深いポイントです。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。