OTC類似薬の改革において、現実的な着地点として有力視されているのが「選定療養」の仕組みを活用した自己負担の上乗せです。
選定療養とは、保険診療と保険外診療の併用を認める制度で、大病院の初診時紹介状なし受診の特別料金や、後発医薬品(ジェネリック)があるにもかかわらず患者が先発医薬品を希望した際の「長期収載品の選定療養(差額自己負担)」ですでに導入されています。
仮にOTC類似薬に選定療養が導入された場合、完全な「全額自己負担(保険給付除外)」とは異なり、以下のような構造になります。
・ベースの診察や調剤:保険適用(1〜3割負担)
・OTC類似薬の薬剤費:市販薬相当額との差額部分を患者が「特別の料金」として追加負担
もしこの仕組みが本格運用されれば、これまで窓口負担が数百円程度で済んでいた処方薬に対し、ドラッグストアで購入する場合に近い水準まで支払額が引き上げられる計算になります。「安く手に入るからとりあえず病院でもらっておく」というインセンティブを削ぎ落とし、適正受診を促す狙いが透けて見えます。