オール・フォー・ワンと死柄木弔(志村転弧)の関係は、表向きは「孤独な少年を救い、次代の魔王として導く師弟」のように見せかけられていました。しかし、その内実は「自らの延命と肉体乗っ取りのための依代(器)」に過ぎませんでした。
彼はオールマイトの師である先代OFA継承者・志村菜奈の孫が転弧であることを突き止め、意図的にその家庭環境の破綻を誘導。転弧の「崩壊」という悲劇的な個性の暴走すらも、オール・フォー・ワンが裏で糸を引いて与えた個性であったという衝撃の事実が終盤で明かされます。
どれほど強固な精神を持つOFAであっても、「強い憎悪の感情」を持たなければ強奪できないという制約を突破するため、彼は死柄木の中に世界への純粋な怨嗟を育て上げました。すべては弟を取り戻すための道具として、一個人の人生を幼少期から完全に弄び尽くした点に、彼の底なしの邪悪さが集約されています。