一般的に、グラビアから女優へと転身したタレントの場合、過去のグラビア活動が影を潜めるケースも少なくない。しかし吉岡里帆の場合、演技者としての評価が高まれば高まるほど、過去の水着グラビアや写真集の価値が逆説的に高まるという稀有な現象が起きている。
シリアスなサスペンスから軽快なコメディ、あるいはロマンティックなラブストーリーまで縦横無尽に演じ分ける現在の彼女を知るファンにとって、若き日のグラビア作品は「名女優の成長プロセスを捉えた貴重なドキュメンタリー」として映る。過剰な加工に頼らない素顔の魅力がそこにはあり、作品としての完成度が時代の風化に耐えうるクオリティを持っているからこそだ。