続く2002年の『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』は、アニメ表現における最高峰の時代劇として名高い。緻密な時代考証に基づいた合戦シーンと、戦国時代にタイムスリップした野原一家の姿。そこで描かれるのは、ギャグの皮を脱ぎ捨てた「生のリアリズム」と「回避できない運命」だ。
侍・井尻又兵衛と春日廉姫の悲恋、そして身分の壁を超えた友情。ラストシーンで見せるしんのすけの表情は、一人の人間としての成長と痛みを無言のうちに物語る。のちに実写映画化もされたこの作品は、アニメというメディアが持つ表現力を極限まで高めた大傑作である。