刑事責任の追及と並行して、世間の高い関心を集め続けたのが、13億円以上とも称される野崎氏の巨額な遺産相続を巡る泥沼の法的紛争だ。野崎氏が遺したとされる「全財産を田辺市に寄付する」という手書きの遺言書を巡り、親族側と自治体、そして元妻側の利害が複雑に交錯した。
遺言書の真偽を争う民事裁判では、筆跡鑑定や作成時の野崎氏の意志能力が激しく議論された。一審、二審と司法判断が示される中で、遺産の配分や配偶者としての遺留分を巡る手続きは複雑化を極めた。金銭が絡む人間模様の醜悪さは、事件の本質が単なる犯罪劇に留まらず、巨富が引き寄せた人間の悲劇であることを物語っている。