2005年10月期に放送された『野ブタ。をプロデュース』は、白岩玄氏の同名ベストセラー小説を大胆にドラマ化した青春群像劇でした。原作における男子高校生同士のプロデュース劇から、ドラマ版ではヒロインの小谷信子をプロデュースする設定へと改変され、この大胆な翻案が見事に結実しました。
野ブタをプロデュースの視聴率と社会現象は、単なるテレビドラマの枠を大きく超えていました。初回視聴率16.1%からスタートし、クライマックスに向けて右肩上がりに数値を伸ばし、最終回では18.2%、瞬間最高視聴率は20%を突破。劇中で亀梨和也さんと山下智久さんが結成した期間限定ユニット「修二と彰」による主題歌『青春アミーゴ』は、累計売上160万枚以上を記録するメガヒットとなり、当時のカラオケランキングやCDセールスチャートを独占しました。
野ブタをプロデュースにおける堀北真希の当時のインパクトは鮮烈そのものでした。前年に映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞していたとはいえ、連続ドラマのメインヒロインとしてはまだ抜擢の段階。ボサボサの黒髪で前髪を深く垂らし、背中を丸めて視線を泳がせる「いじめられっ子の信子」が、二人の少年のプロデュースを通じて少しずつ自己を肯定していく成長過程を、当時高校2年生だった堀北さんは驚異的なリアリティで体現しました。無表情の中に宿る微細な感情の揺らぎは、同世代の視聴者のみならず批評家筋からも絶賛を浴びることとなりました。